山梨県のさくらんぼとさくらんぼ狩り
「赤い宝石」「果物の宝石」などの愛称をもつ「さくらんぼ」は、その実のみごとな色や形から、またお正月の出荷で1パック3万円の値がつくことからも由来しています。さくらんぼ狩りは、夏のくだもの狩りの中でもいち早く始まり、フルーツ王国と呼ばれる山梨でも、夏のくだもの狩り観光の幕開けを飾る「初夏の味覚」です。さくらんぼ狩りとしてあまり行われてはいませんが、ハウス栽培によって1月ごろの出荷も行われています。
サクランボは寒冷地向きの果樹で、山梨は日本の栽培南限といわれています。山梨のサクランボは作付面積、生産ともに全国の約10%を占め、年々生産量を伸ばしています。また、山梨では県内の生産地としては、南アルプス市、山梨市、甲州市が有名で、首都圏から一番近いさくらんぼ狩りの本場として知られています。
背の高いサクランボのビニールハウス(山梨・南アルプス市)
サクランボは、桜桃(おうとう)とも呼ばれますが、桜桃の一種である甘果桜桃のうちの「西洋実桜(せいようみざくら)」が正式な名称です。バラ科サクラ属に属し、同じ属性のあんずやももなどとともに、中心に固い種があります。
品種は全世界で1350種以上といわれていますが、日本で栽培されているのは約30種前後で、そのほとんどが甘果桜桃。さくらんぼ狩り用に栽培されるたり、生食に向くサクランボはほとんど西洋実桜です。
山梨では「高砂」「佐藤錦」「ナポレオン」「紅秀峰」など、さくらんぼ狩りにも適した品種が比較的多く栽培され、特に「高砂」については山梨が生産量日本一を誇ります。「富士あかね」といった山梨特有の品種もあります。
収穫時期の違いによる分類
早生種
【ジャボレー】フランス原産。酸味が強く糖度が低い。このため生食に用いられることは少なく、さくらんぼ狩りにも適しているとはいえません。ジャム、果実酒等の加工用に適し、受粉用に栽培されていることが多い。収穫時期は6月上旬から始まります。時期が進むにつれ、果実の色が朱色から濃紺へと変化するのが特徴です。山梨ではほとんど生産されてはいません。
【紅さやか】佐藤錦とセネカの交雑された品種のサクランボ。形は短心臓形、果皮は朱紅色を帯び、果肉は赤い色をしています。重さは5~7グラムと小粒。糖度が比較的高く、酸味もあり、果汁も多くいため味わいがよい人気品種です。収穫は6月上旬~6月中旬の早生種の中でも早いほうです。山梨ではあまりみられません。
中生種
【高砂】アメリカ原産。収穫時期は6月中旬。元名はロックポートピカロー。果肉は黄白色で果汁が多く、肉質は軟らかい。甘さ控えめですが適度な酸味とほどよい甘さの人気のサクランボ。軟らかいので輸送中に傷みやすいとも。山梨では、さくらんぼ狩りにも向くこの高砂が多く栽培されています。
【佐藤錦(さとうにしき)】国内で最も多く生産されている品種。1912年(大正元年)から16年かけ、ナポレオンと黄玉を交配してできた。名前は交配育成した山形東根市の佐藤栄助に因んで1928年(昭和3年)に命名。糖分が多く生食に適すといわれています。山梨でも比較的多く栽培されていて、さくらんぼ狩りにも適しています。
晩生種
【ナポレオン】ヨーロッパ各国で栽培されているサクランボ品種。名前はナポレオン・ボナパルトに由来し、彼の死後ベルギー王が命名したという。収穫時期は6月下旬。佐藤錦の受粉木として一緒に栽培されることが多い。果実は酸味が強く、良く熟した状態でなければあまり生食で食べられることは有りません。したがって、缶詰、洋菓子等の加工用に適するといわれています。山梨ではほとんど栽培されていません
【紅秀峰(べにしゅうほう)】収穫時期は7月上旬。「佐藤錦」と「天香錦」を交配したさくらんぼ。やや横に長い形で、重さは9グラム前後と大きめの実。果肉は黄白色で肉質は硬く、日持ちがよいのが特徴です。山梨でも比較的多く栽培されている品種です。
※引用:「サクランボ」(2010年3月2日05:23UTCの版)『ウィキペディア日本語版』
さくらんぼ狩りの注意
さくらんぼ狩りには動きやすい服装とスニーカーで出かけましょう。山梨のサクランボ園は全体に観光に向けに洗練されているとはいえ、樹の上方に梯子や脚立に登って実を採ったり、観光農園の地面は整備してはありますがでこぼこもあり、雨天の場合でも屋根の付いた全天候型の農園が多いので安心して楽しめますが、大雨などの場合、地面がぬかるむことがあります。
山梨の食べ放題のさくらんぼ狩り農園では園外へのサクランボの持ち出しは禁止されているところがほとんどです。また、樹や枝を傷つけること、お子さんがサクランボを投げ合うといったことは入園規則やマナーに反します。マナー、ルールをを守って楽しみましょう。ちなみにサクランボの枝は折ってしまうと回復す るのに2~3年かかります。
おいしいサクランボの見分け方
粒が大きく、実に張りのあるさくらんぼを選びましょう。色は濃く鮮やかでつやのある実が甘くおいしいといわれます。
より美味しいさくらんぼをいっぱい食べるには、まだ気温が上がらない午前中がおすすめです。果肉が引き締まっていてみずみずしいさくらんぼが食べられます。首都圏からの方はぜひ早めに出かけて山梨の新鮮な空気と一緒にお楽しみください。
さくらんぼの保存
常温でかまいませんが、1度に食べきれない場合は冷蔵庫の野菜室に。贈答など大量になる場合には、紅秀峰などしっかりした果肉のものを選び、なるべくさくらんぼとさくらんぼが互いに重ならないように保存しましょう。
さくらんぼの運搬
保存の場合と同じように、さくらんぼとさくらんぼが互いに重ならないように、なるべく平に並べて運ぶことが大切です。